2009年4月7日火曜日

”変身”

―の魅力って何だと思います?
一つには”力”ですよねー、無力な人間が超常の存在に変わって世界の悪意に立ち向かう。
むう、燃える

でも、それだけじゃなくて…文字通り、”変わる”ことの魅力ってあると思うんですよ。
気弱なケントと毅然としたスーパーマン。
優しい流浪人と冷酷な抜刀斎。
普段とは違う面を見ることによってより深くキャラクターを好きになっていく、そんな感じ。

そんな二つの”変身”の魅力にあふれた作品です。



謎の怪物に襲われる市民。
駆けつけた正義の味方は…二人?
生真面目で融通が利かない宇宙刑事風ヒーロー、天空特警アヴァロン
蓮っ葉で遠慮がない、元気いっぱい暴走気味ヒロイン、美少女天使パレストリーナ
うわあっ!正反対どころか世界観にもつながりがないっ!
(あ、作品世界的裏づけはちゃんとあります。破綻のない設定ですよ、マジで。)
凸凹コンビというに相応しい二人が協力…協力?
…うん、協力しながら悪と戦うという正統的特撮風ストーリー。

んで、キモはこのヒーロー&ヒロインの正体なんですけど、
(あ、原作でもすぐに明かされるんでご安心を。)
マジメなアヴァロンの正体はヒネた不良少年。
お転婆なパレストリーナの正体は生真面目な生徒会長しかも大財閥のお嬢様。
しかも二人はクラスメートで互いに「正義の味方」をしていることは知らない、と。

美味しい!
なんて美味しいシチュエーション!

これだけでワクワクなのですが、シチュの面白さだけではなく、状況に向かい合っていくキャラクターの描写もオーソドックスながら細やかで、絵もそうなんですけど、丁寧で誠実な作品という印象を受けます。
大好きなんですよ、こういうマンガ。
あらゆる意味で好き、ラヴ、ジュテーム!
作者の竹山祐右さんはスパロボのアンソロで何度か名前を見て気になってたんで表紙買いしたんですけど、大正解でしたね!

んで―、2007年に一巻が出版された作品をなんでいまさら紹介するのかと言うと!
三巻で終わってしまったんですよ!(掲載Web誌休刊のため!)
売れて欲しいなーでもきっと売れるよなーだから見守ってよーとか思ってた矢先の悲劇。
激後悔超懺悔。
微力&今更ながら紹介させていただきます。

あ、ストーリーはちゃんと着地してます!
むしろラスト一冊は感動!しかも萌え!
書店で見かけたら即買い推奨!
(たぶんすぐ品切れ重版未定になる!)

「我が為に 誰が為に 愛すべき世界の為に
 ”CHILDREN OF THE NEW CENTURY"」
(LAST PHASEのタイトル。)


眩しいなぁ。