図説 古代ローマの戦い
著:エイドリアン・ゴールズワーシー/訳:遠藤利国
監修:ジョン・キーガン
図版資料が豊富なのは正直言って助かる。
例えば、グラディウスの各タイプの変遷が載っていたりするのだ。
”「ローマ人の物語」を読みながら空想(妄想?)で補完していた部分がビジュアルで!”
・・・うーむ、本屋POP風(?)
本文はローマの軍事システムの大きな流れを手堅くまとめている印象。
システムだけではなく、”ローマ人”の意識の変化に関する考察も興味深いものがある。
本書を読んでいると「ローマ人の物語」は塩野七生の”ローマ人”に対する愛情の深さがよく分かる。
冷静さを保ちつつ、やはり「ローマ人より」になっているのだなあ、という感じ。
もちろん、「ローマ人の物語」に偏向があるというわけではない。
他民族の書簡や、考え方なども記述されているし・・・あくまで僕の受ける印象の話である。
本書は、血わき肉踊る式の戦記モノでは無論ないが、ローマ軍の若手仕官にでもなったような気分にさせてくれる―戦史の授業を受けている・・・そんな妄想設定(笑)―好著であると思う。
まあ、あとは値段の問題だな(苦笑)
ちなみに僕はアウグストゥス萌え~(笑)なのです~♪
…後の王権が神授されちゃったりする国家と違って、古代ローマだったら皇帝に対して”萌え~”とか言っても大丈夫そうなイメージがないかね?
ま、個人差あるだろうけど・・・カラカラ氏とかってシャレが通じなさそうだよね!(←偏見)