2008年5月12日月曜日

シンシア ザ ミッション 第八巻

「魅力的なキャラクター」
フィクションを評する時、必ずお目にかかる表現である。
もちろん僕も「魅力的なキャラクター」が大好きだし、日々、そういったキャラクターに出会うために本を読みつづけている。
では、キャラクターの魅力とは何だろうか?
僕としては、作中での行動であり、表情と台詞を通して表現される感情だと思う。

Cynthia the mission 8
( 高遠るい/著)
-は、その二つを兼ね備えた魅力的なキャラクターが活躍するコミックである。

香港マフィアの殺し屋として育てられた少女・シンシアの苦悩と成長を描く格闘漫画。
-なのだが、主人公・シンシアの苦悩は切なくも、深い。
また、本編は群像劇として展開しており、個々のキャラクターが「ヒトを殺してはイケナイの?」という単純な問いに言葉だけでなく、行動と闘いをもって答を模索していく姿は、時に残酷だが、その分、美しく、迫真の鋭さがある。
また、それを表現する台詞と表情が印象的で…って、引用したいくらいなのだが、それも無粋なのでやめる。血まみれ挌闘が苦手でなければ是非お読みいただきたい。

さて、既読の方々へ…8巻の見所だが。
邪眼VS柔術!
復讐の念に燃える視線が呪術師を撃つ!がんばれ紫水センセ!(←ひいきキャラ)
戦いは進み、宝凌羽が、シベールが…そしてシンシアが戦場に立つ。
「ま…まけないぞ…」
そして、少女の思いが、奇跡を起こす。
「ギリギリ間に合ったというワケね…」

…え?あのヒト?いや…あの御方は大将なので謎のままでちゅー♪(笑)
(出番ないわけじゃないよ、うん。)